長期のライフプランは当てにならない

友人から聞いてゾッしたお話。
 
 
 
先日、友人は久しぶりに地元に帰省してきた知り合いと食事をしたそうです。
 
 
 
その知り合い(Aさんとします)は、
わりと大きな会社に勤めていて、
 
 
 
かつ肩書きのある方で、
世間一般的にいえば羨ましがれる立場とのこと。
 
 
 
積もる話をしながら、
お互いの人生設計や将来へ備えについて、
いわゆる「お金」の話になっていったそうです。
 
 
 
そこでAさんは自慢げに、
 
「実は懇意にしているファイナンシャルプランナーに、こんなものを作ってもらったんだ」
 
といって、スマホを友人に見せたそう。
 
 
 
そこには、Aさんのライフステージごとの
収入や支出がびっしりと書き込まれた、
いわゆるライフプランシミュレーション表が映し出されていました。
 
 
 
友人が見せてもらった
ライフプランシミュレーションによると、、、
 
 
 
A夫婦は65歳の定年まで
今の職場で共働きした後、

 
 
 
そこから70歳まで再雇用として
働くシミュレーションとなっていました。
 
 
 
退職した後は節約しながら
退職金と貯金と年金で暮らします。
 
 
 
年収は毎年20万円ずつ昇給していきます。
 
 
 
年間で使っていい生活費は
全ての年齢において明確に決まっているので、

 
 
 
日々細かく家計簿をつけ、
そこからはみ出さないよう細心の注意を払います。
 
 
 
節約して浮かせたお金があれば貯金するか、
または投資信託などで資産運用(堅実なもの)に回して、

 
 
 
子供が進学するときなど、
大きな支出がある時にだけ取り崩します。
 
 
 
車は10年ごとに新車に買い換えるそうで、
その度に300万円を支出します。
(ファイナンシャルプランナーからは新車の方が「コスパが良い」との説明を受けたそうな)
 
 
 
その他、3年に1度は家族で旅行にいくため、

3年ごとに20万円の予算が計上されています。
 
 
 
こんな感じで節約?しながら人生を過ごすと、
 
 
70歳で引退する時には、

夫婦で7000万円くらい貯金ができるそうです(!)



 
 
 
 
現在35歳のA夫婦は今後はそのライフプランに
従って生きていくとのこと。
 
 
 
友人は、自慢げなAを前に
「・・・」
と、
唖然としてしまったとのことでした。
 
 
 
 
僕も以前は金融関係の仕事をしていたので、
こういうファイナンシャルプランナーという
アドバイザーやコンサルタント的なものは
それなりに需要があると思います。
 
 
 
世の中のほとんどの人は、
将来や、老後の生活が不安で仕方がないという人も多いです。
 
 
 
誰かに、
自分の将来は少しでも明るいものであることを
示して欲しいホンネもあるのだと思います。
 
 
 
そして、「これで自分の人生は安泰だ」という
安心が欲しいのでしょう。
 
 
 
そうでなければ、ファイナンシャルプランナーという職業は成り立ちません。
 
 
 
 
 
 
しかし僕はどうにも理解しかねるのですが・・・
 
 
 
 
そんな長期のライフプランに
意味はあるのでしょうか?
 
 
 
 
確かに、これまでは生まれてから
学校→仕事→老後というような
3つのライフステージがありました。
 
 
 
なるべく良い学校を出て、
社会に出て現役世代として働き、
60歳で仕事を定年退職してからは、
 
 
 
年金で生活していけるという
一般的な「ライフプラン」が
人生の生き方として定着していました。
 
 
 
 
ですが、ご存知のように、
世の中はたった10年前と比べても
大きく変化しています。
 
 
 
 
 
例えばiPhoneが日本に初めて上陸したのは
2008年のことです。
 
 
 
インターネットの普及や、
テクノロジーの進化によって
私たちの生活がガラリと変わっているのは
現代に生きる誰もが実感しているはずですが、
 
 
 
働き方や生き方を変えようとする人は
まだまだ多くありません。
 
 
 
今後約60年(2080年くらいまで)の
人生プランが出来上がったAさんは、
満足そうな表情で、安心していたらしいのですが。
 
 
 
これって例えば1960年代の
ベトナム戦争とかやっている頃に、
 
 
「2020年までの人生設計ができた。これでもう俺の人生は安泰だ」
 
 
って言っているようなもんですからね。
 
 
 
5年後や10年後ならまだわかりますが、
30年、40年後に世の中がどうなっているかなんて
予測もつきません。
 
 
 
2020年のコロナ禍のような世の中を
前年の2019年に誰が想像できたでしょうか。
 
 
 
世の中が変われば、生活が変わり、
人生の生き方そのものが変わっていきます。
 
 
 
「世界は永久に現在の形のままである」
 
 
 
という前提の元に将来のプランを立て、
それに盲目的に従って生きていくというスタンスは、
あまりにもリスクが大きく、
 
 
 
変化の激しい現代においては
あまり賢くない選択のように思えます。
 
 
 
 
しかも、Aさんが指針としている
ライフプランを全うするためには、
 
 
 
夫婦揃っていずれの会社も倒産にならず、

業績好調で給料も上がり続け、

事故や災害にも遭わずに
大きな病気もせずに、

年金や退職金も今の水準のままもらえないといけません。
 
 
 
もしも計画に一つでも狂いが出れば、

とたんにAさんのプランは成り立たなくなります。
 
 
 
そもそも、支出を減らして
貯金するというのはまだしも、

収入欄に会社の給料以外の
選択肢がないという前提も謎です。
 
 
 
今ではアフィリエイトや物販(せどり等)、
民泊ビジネスや不動産投資、
ウーバーでもメルカリでも何でも、
個人が収入を得る手段はいくらでもあります。
 
 
 
 
いつも言っていますが、
これからの時代は、
会社に雇われずに収入を得る人たちが
どんどん増えていくはずです。
 
 
 
3年に1回20万の国内家族旅行で
わざわざ満足しなくても、
副業でもして、追加で20万くらい稼いで、
毎年旅行に行ったりしてもいいじゃないですか。
 
 
 
あるいはこれから懸命に不動産投資の勉強をして、
不労収入を構築し、40代くらいでのリタイアを
目指してみてもいいじゃないですか。
 
 
 
しかし、現在の収入に基づくライフプランを
ガチガチに決めてしまったAさんには、
もはやそのような選択肢は映らなくなります。
 
 
 
例えば、
「家族旅行は3年に1回」と決めているので、
 
 
 
久しぶりに家族で旅行に行き、
素晴らしい思い出ができても、
 
 
「また来年も来たいね」
 
 
という会話もできなくなります。
 
 
 
ガチガチに決めてしまったライフプランから外れてしまうからです。
 
 
 
・世界のルールは常に変わるものである
・不測の事態は常に起こるものである
・支出と同様に収入もある程度コントロール可能である
 
 
 
ということを前提に考えると、
現状だけを頼りに数十年スパンの
長期のライフプランを設計することは
そもそもあまり意味がないと思います。
 
 
 
あくまで参考程度に
やるのであればいいと思いますが、
 
 
 
それに縛られてしまうとむしろ、
人生の可能性を狭めてしまう結果になりかねません。
 
 
 
 
 
P.S.
そもそも人生の予定を
先の先まで決めてしまうことって、
楽しいとは思えないんですよね。
 
 
 
計画は大切だと思いますが、
決められた予定をなぞるだけの人生って。。
 
 
 
しかも自分が決めたのではなく、
ファイナンシャルプランナーの方に
決めてもらった人生です。
 
 
 
僕は想像しただけでゾッとしちゃいます。
 
 
 
予定通りの人生をなぞるのではなく、
「変化」を楽しむくらいの気持ちで、
どんなことが起きても生きられるように
準備しておきたいですね。
 
 
 
人生は楽しむべきですから。