人は決断をするのが怖い

こんな場面を想像してみてください。
 
 
 
ある部屋に時限爆弾が置かれています。
あなたはその部屋に他の数人といて、
爆発する時間が迫ってきています。
 
 
 
時限爆弾の爆発を止めるためには
赤い線か青い線かどちらか一方を切る必要がある。
 
 
 
あなたにはそのどちらを切るか、
決断できますか?
 
 
 
できれば、一緒にいる他の誰かに
その決断を委ねたいと思うのではないでしょうか。
自分が下す「赤」または「青」という選択(決断)が
間違っているかもしれないと思うと。。。
 
 
 
 
 
もう一つ。
 
 
会社でこれから大々的に売り出す予定の
「商品A」「商品B」があります。
 
 
 
あなたは、
2つのうちどちらにするかを決める
プロジェクトメンバーの一人です。
 
 
 
さあ、あなたにも決定権があるので、
あなたがどちらを売り出すか決めることもできます。
 
 
 
開発予算や広告規模からいってヒットすれば
かなりの売り上げを見込めます。
逆にヒットしなければ
多額の損失を被ることになります。
 
 
 
自信を持って決断できるでしょうか。
 
 
 
それとも、
その決断を他のメンバーに委ねたいと思いますか。
 
 
 
おそらくあなたは、
「できれば、他の誰かに決断してもらいたい」
と思ったのではないでしょうか。
 
 
 
極端な例を出しましたが、
よくよく考えてみると
確率が2分の1ならば、
あなたが決めても他の誰かが決めても
確率は同じなわけです。
 
 
 
しかし、それでも
「誰かに決めてもらいたい」
という気持ちになる理由は、
 
 
 
人は、
決断をすることが怖いからです。
 
 
 
人は自ら決断をすることを
できるだけ避けようとする生き物なのです。
 
 
 
それは、自分の決断の結果を「評価」されることを
恐れているからかもしれません。
 
 
 
あの人の決断の結果なら、
自分自身の「評価」にはつながらないからです。
 
 
 
 
人は誰でも失敗したくない
という思いがあります。
 
 
 
できるだけ失敗を避けようとします。
 
 
 
決断の先には「結果」がありますから、
その結果が思うようなものでなければ
側から見たらそれは「失敗」とみえるからです。
 
 
 
しかし、
あなたがこれから豊かに人生を生きていきたいなら
小さな「決断」を積み重ねていくことをおすすめします。
 
 
 
決断をすれば結果がでます。
思う様な結果のときもあれば
そうでないこともあるでしょう。
 
 
 
どのような結果であれ、
人は決断をするたびに強くなっていきます。
 
 
 
成功も失敗も積み重ねて出来上がった土台は、
とても頑丈な「経験」となって
あなたの人生を支えてくれます。
 
 
 
 
経験を得るためには
人生のあらゆる場面で「決断」が求められます。
 
 
学校でも、
職場でも、
家庭でも、
社会においても。
 
 
決断をしなければ、
どの結果になろうとも
「自分の決断ではないから」
と精神的にダメージを負わずにすみます。
 
 
 
しかし、
そのように生きる人生には、
残念ながら経験が積み上がっていきません。
 
 
 
経験が積み上がっていかない人生の土台は、
弱くもろいものとなり
それは不安定な人生になっていきます。
 
 
 
人生を生きる上での
軸がないからです。
 
 
 
自分自身に軸がなければ
他人に振り回される人生を送ることになります。
 
 
 
自分の人生に関わる決断を
他人に委ねたいというのは、
つまり他人に自分の人生をコントロールしてもらいたいということになります。
 
 
 
それは果たして
自分の人生とよべるでしょうか。
 
 
 
いきなり大きな決断をする必要はありません。
日々の生活や仕事のなかで、
自主的に小さな決断を積み重ねてみてください。
 
 
 
「何が食べたい?」と聞かれたら、
「なんでもいいよ」と答えるのではなく、あなたが決めるのです。
 
 
 
「打ち合わせは何曜日がいいですか」と聞かれれば
「では、水曜の14時にしましょう」とあなたが決定します。
 
 
 
日常のちょっとした小さな決断から始めていって、
決断する経験を積み上げていきましょう。
 
 
 
「自分の人生は自分で決めている」
と、自分の中に自信が持てるようになれば、
人生のコントロール力が上がっていきます。
 
 
 
あなたの決断に合わせて、
あなたの周りのヒト、モノ、コトが動いていくのがわかるはずです。
 
 
 
きっと、自分自身の肯定感が上がり、
人生が好転していきます。